リセールバリューが高い中古車ランキング2026【61万台実勢データで検証】3年落ち・5年落ちで本当に値が落ちない車種TOP30完全版

「リセールバリューが高い車を買えば、数年後に売っても損しない」とよく言われます。しかし実際に検索して出てくるランキングの大半は、買取業者の机上査定相場をもとに作られたもの。「査定ではこれくらい」という見積もりと、「実際に中古車市場で何円で流通しているか」は、まったく別の数字です。

本記事では、中古車ファン(ucarfan.com)が毎週カーセンサーから取得している中古車流通データ61万7,973台(2026年4月最新)を1年前のデータと突き合わせ、「新車参考価格に対して、今この瞬間、中古車市場でいくらの値がついているか」という実勢残価率をランキング化しました。

さらに、各車種の1年落ち・3年落ち・5年落ち・7年落ちの残価率推移、ボディタイプ別のリセール王、1年前と比べた値動きまで、買取業者発のランキングでは絶対に見えない角度で検証しています。

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この記事でわかること

  • リセールバリューの正しい定義と、買取査定相場との違い
  • 61万台の実勢データで算出した総合リセール率TOP30
  • 1年落ち・3年落ち・5年落ち・7年落ちの残価率ランキング
  • SUV/ミニバン/軽自動車/セダン/クーペ 各カテゴリのリセール王
  • メーカー別リセール傾向(トヨタ・スズキ・レクサスが強い本当の理由)
  • 1年前との価格推移で見えた「買うと危ない車種」
  • リセールを左右する本質的な3つの要因

1. リセールバリューとは?買取相場との違い

リセールバリューとは、新車時の価格に対して、一定年数経過後にどれだけの価値が残っているかを示す指標です。計算式は以下の通りです。

リセールバリュー(残価率) = 現在の価値 ÷ 新車時価格 × 100(%)

一般的には、新車登録から3年後で50〜60%、5年後で40〜50%が平均的なラインとされます。この残価率が平均を大きく上回る車種は「リセールが高い=数年後に売っても損が少ない」と評価されます。

ただし、ここで注意したいのが「現在の価値」を何で測るかという点です。

算出方法使うデータ特徴
買取査定ベース(多数派)買取業者の社内査定相場業者が仕入れたい価格。「売れる値段」ではなく「安く買いたい値段」に近い
実勢中古車相場ベース(本記事)カーセンサー61万台の販売価格実際に小売市場で取引されている価格。「次のオーナーが払う値段」そのもの

本記事のランキングは、61万台の販売価格中央値を「現在の価値」として採用しています。そのため、査定ベースのランキングと比べて数値が高めに出ますが、「今この車種を中古で買うと、市場ではこの金額が適正価格として認識されている」という実勢の強さが直接見える指標になっています。

2. 本記事の算出方法と条件

本ランキングは以下の条件で算出しています。

  • データソース:カーセンサー流通データ 617,973台(2026年4月13日時点)
  • 比較対象:1年前の同データ 620,537台(2025年4月14日時点)
  • 残価率の分母:各車種の新車参考価格(中級グレード税込)
  • 残価率の分子:該当車種の現在の中古相場中央値(流通20台以上の車種)
  • 年落ち判定:基準年2026年から年式を引いた値(例:2023年式=3年落ち)

残価率が100%を超える車種は「新車参考価格より中古相場のほうが高い」という特殊な状態にあることを意味します。これは生産終了による希少化、海外輸出需要による中古相場の押し上げ、新車の納期長期化による中古転嫁など、近年の中古車市場特有の事情が色濃く反映されたものです。

3. 総合リセールバリューTOP30【2026年最新版】

まず、新車参考価格と現在の中古相場中央値を比べた総合リセール率TOP30です。全年式合算の中央値で算出しているため、「この車種全体のリセール強さ」を俯瞰できます。

順位メーカー車種新車参考価格中古中央値残価率流通台数
1トヨタスープラ550万円764万円138.9%313
2レクサスGX1,000万円1,350万円135.0%64
3ダイハツハイゼットトラック100万円126万円126.0%3,904
4スズキジムニーシエラ220万円268万円121.7%1,134
5トヨタカローラクロス270万円327万円120.9%1,789
6スズキジムニー180万円215万円119.4%4,994
7トヨタハイエースバン350万円379万円108.3%5,003
8トヨタヤリスクロス230万円247万円107.6%3,745
9ホンダステップワゴン320万円330万円103.1%4,681
10ダイハツムーヴ140万円143万円102.1%8,749
11トヨタライズ200万円196万円98.0%3,873
12ホンダヴェゼル280万円268万円95.6%5,727
13ダイハツロッキー200万円188万円94.0%977
14ホンダシビック320万円296万円92.6%2,622
15スズキスペーシア160万円148万円92.6%14,739
16スズキスイフト180万円167万円92.5%2,918
17トヨタクラウンクロスオーバー480万円439万円91.4%923
18スズキハスラー160万円144万円90.2%9,757
19マツダロードスター300万円270万円90.0%2,516
20レクサスLX1,500万円1,344万円89.6%201
21ダイハツコペン200万円178万円89.1%3,409
22ホンダフリード250万円219万円87.6%6,062
23トヨタカローラツーリング250万円219万円87.5%1,138
24ダイハツタント160万円139万円87.1%16,183
25スバルフォレスター320万円278万円86.9%1,963
26スズキクロスビー200万円174万円86.9%1,417
27トヨタランドクルーザープラド550万円476万円86.6%1,889
28スバルBRZ320万円275万円86.0%1,384
29ダイハツミライース100万円86万円86.0%10,080
30トヨタノア330万円281万円85.1%3,711

※ 新車参考価格は各車種の中級グレードの税込価格を目安に設定。流通台数20台以上の車種を対象。黄色ハイライトは残価率100%以上の「中古市場で新車価格を上回っている」車種です。

総合TOP30から見える3つの事実

【事実1】トヨタ・スープラが驚異の138.9%で総合1位
新車参考価格550万円に対して中古中央値764万円。流通台数313台と希少性が高いうえ、海外コレクター需要と「GRスープラ」としてのブランド性から中古相場が新車を大きく上回る状態が続いています。GRヤリスと並んでトヨタのスポーツ系ハイリセール筆頭です。

【事実2】軽トラック・軽SUVが異常なまでに強い
3位ハイゼットトラック126%(流通3,904台)、4位ジムニーシエラ121.7%(1,134台)、6位ジムニー119.4%(4,994台)。軽トラックは農業・現場需要で常に品薄、ジムニー系は新車納期2年超の影響で中古がプレミア化。「小さい・実用・希少」という3要素が揃うと、大衆車でも残価率120%超が達成可能という典型例です。

【事実3】TOP30にトヨタが11車種、スズキが6車種、ダイハツが6車種
リセールが強いのは高級車だけではありません。TOP30のうち過半数が300万円以下の大衆車・軽自動車。トヨタ・スズキ・ダイハツという「国内でガチの量産・中古流通を持っているメーカー」が圧倒的に強いという結果になっています。

4. 年落ち別 残価率ランキング

リセールバリューを検討するうえで「どのタイミングで売るか」は極めて重要です。ここでは1年落ち・3年落ち・5年落ち・7年落ちの時点で、市場の中央値ベースで残価率がどう推移しているかを年式別に見ていきます。

4-1. 1年落ち残価率TOP15(2025年式)

順位メーカー・車種新車参考中古中央値残価率該当台数
1トヨタ スープラ550万円808万円147.0%10
2トヨタ クラウン480万円695万円144.8%42
3スバル フォレスター320万円463万円144.6%40
4ダイハツ ハイゼットトラック100万円142万円141.9%820
5トヨタ ハイエースバン350万円491万円140.3%451
6トヨタ カローラクロス270万円374万円138.3%232
7レクサス GX1,000万円1,345万円134.5%59
8トヨタ シエンタ230万円305万円132.6%249
9トヨタ ノア330万円434万円131.5%137
10ホンダ シビック320万円418万円130.6%284
11スズキ ジムニーシエラ220万円283万円128.5%124
12スズキ ジムニー180万円231万円128.3%587
13トヨタ ヴォクシー340万円432万円127.1%245
14トヨタ アルファード550万円695万円126.4%350
15トヨタ ヤリスクロス230万円288万円125.3%488

1年落ち時点では、新車納期が長引いていることの影響が最も強く反映されます。TOP15のうち14車種が残価率100%超という異例の状態。これは「新車を注文しても1〜2年待ち」という車種が多数ある現状、「中古なら即納できるから割高でも売れる」という市場心理が働いているためです。

4-2. 3年落ち残価率TOP15(2023年式)

リセールを語るうえで最も重要なのが3年落ち。多くのカーリース・残価設定ローンの満了タイミングでもあり、市場での売買が最も活発な年式です。

順位メーカー・車種新車参考中古中央値残価率該当台数
1ダイハツ ハイゼットトラック100万円143万円143.0%119
2トヨタ スープラ550万円778万円141.5%67
3スズキ ジムニーシエラ220万円270万円122.8%222
4ホンダ オデッセイ400万円490万円122.4%16
5スズキ ジムニー180万円217万円120.6%356
6トヨタ ハイエースバン350万円410万円117.1%355
7トヨタ カローラクロス270万円316万円117.0%490
8トヨタ クラウン480万円553万円115.3%28
9トヨタ シエンタ230万円265万円115.2%978
10トヨタ ヤリスクロス230万円263万円114.2%812
11トヨタ ヴォクシー340万円385万円113.2%880
12ホンダ ステップワゴン320万円362万円113.1%274
13トヨタ ノア330万円371万円112.4%608
14ポルシェ マカン800万円870万円108.7%65
15トヨタ ヴェルファイア650万円689万円105.9%173

3年落ち時点でもTOP15全車種が残価率100%超という極めて異例の状態。特に注目すべきは14位のポルシェ・マカンで、輸入高級SUVとしては例外的な高残価率。これはモデル末期で電動モデルへの移行が進み、ガソリンモデルの希少化が進んでいる市場心理の表れです。

4-3. 5年落ち残価率TOP15(2021年式)

5年落ちはリセールバリューが「本当の実力」で評価される年式です。新車納期渋滞の影響が薄れ、車種固有の価値が純粋に反映されます。

順位メーカー・車種新車参考中古中央値残価率該当台数
1トヨタ スープラ550万円744万円135.3%14
2スズキ ジムニーシエラ220万円260万円118.1%69
3ダイハツ ハイゼットトラック100万円113万円113.2%142
4スズキ ジムニー180万円200万円111.0%311
5トヨタ カローラクロス270万円298万円110.4%157
6トヨタ ハイエースバン350万円362万円103.5%463
7トヨタ ヤリスクロス230万円228万円99.1%1,138
8スズキ スイフト180万円177万円98.5%138
9トヨタ 86280万円268万円95.7%48
10トヨタ ライズ200万円189万円94.5%850
11ホンダ ヴェゼル280万円255万円91.2%1,161
12スバル フォレスター320万円290万円90.7%320
13ダイハツ コペン200万円177万円88.6%177
14ホンダ ステップワゴン320万円281万円87.7%423
15ダイハツ ロッキー200万円175万円87.5%233

5年落ちで残価率100%超を維持しているのは6車種のみ。一般的な車種は5年落ちで新車の50〜60%まで下落するため、90%以上をキープしている11位ヴェゼル・12位フォレスター・13位コペンあたりは「実力派のリセール王」と言えます。

4-4. 7年落ち残価率TOP15(2019年式)

7年落ちになると車両そのものの耐久性・ブランド力・リセール伝統が問われます。

順位メーカー・車種新車参考中古中央値残価率該当台数
1スズキ ジムニーシエラ220万円231万円105.1%79
2スズキ ジムニー180万円187万円103.9%269
3トヨタ センチュリー2,000万円1,980万円99.0%9
4ダイハツ ハイゼットトラック100万円97万円96.8%171
5トヨタ スープラ550万円528万円96.0%25
6トヨタ ハイエースバン350万円314万円89.7%374
7トヨタ ライズ200万円178万円89.0%101
8ダイハツ ロッキー200万円169万円84.5%57
9ダイハツ コペン200万円168万円84.2%165
10スズキ スイフト180万円148万円82.2%227
11トヨタ 86280万円228万円81.6%129
12ホンダ ステップワゴン320万円249万円77.8%249
13トヨタ カローラツーリング250万円189万円75.5%98
14トヨタ ランドクルーザープラド550万円412万円74.9%64
15マツダ ロードスター300万円224万円74.6%63

7年落ちで100%超の残価を維持しているのはジムニー/ジムニーシエラの2車種のみ。7年経過しても新車価格とほぼ同じ値段で売れる車は、実質的にこの2車種だけです。スズキ・ジムニーがリセール王と言われる所以は、この7年落ちでの驚異的な価格維持にあります。

5. ボディタイプ別リセール王【2026年】

カテゴリ別に見ると、それぞれで「このジャンルの中で最も値が落ちない車種」の傾向がはっきり分かれます。

5-1. SUV・クロカン部門

順位メーカー・車種残価率中古中央値流通台数
1レクサス GX135.0%1,350万円64
2スズキ ジムニーシエラ121.7%268万円1,134
3トヨタ カローラクロス120.9%327万円1,789
4スズキ ジムニー119.4%215万円4,994
5トヨタ ヤリスクロス107.6%247万円3,745
6トヨタ ライズ98.0%196万円3,873
7ホンダ ヴェゼル95.6%268万円5,727
8ダイハツ ロッキー94.0%188万円977
9トヨタ クラウンクロスオーバー91.4%439万円923
10スズキ ハスラー90.2%144万円9,757

SUVカテゴリのリセール王はレクサス GX、国産量産車ではジムニーシエラが王者。特筆すべきは4位のジムニーで流通4,994台と量産車でありながら残価率119.4%を叩き出している点。「新車納期長期化+海外輸出需要」という2024〜2026年の市場背景が強く反映されています。

5-2. ミニバン部門

順位メーカー・車種残価率中古中央値流通台数
1トヨタ ハイエースバン108.3%379万円5,003
2ホンダ ステップワゴン103.1%330万円4,681
3ホンダ フリード87.6%219万円6,062
4トヨタ ノア85.1%281万円3,711
5トヨタ シエンタ83.0%191万円5,345
6トヨタ ヴォクシー82.5%281万円6,835
7トヨタ アルファード75.8%417万円6,395
8日産 セレナ75.1%240万円9,790
9ホンダ オデッセイ71.3%285万円1,813

ミニバン部門ではハイエースバンとステップワゴンのみ残価率100%超。意外にもアルファードは全年式合算で75.8%とTOP3圏外ですが、これは初期型〜先代モデルの平均が効いている結果。最新型のアルファード単体(1年落ち)では126.4%と高い残価率を維持しています。海外輸出人気の影響で、「新しい世代ほど高リセール」という特徴が顕著です。

5-3. コンパクト・軽自動車部門

順位メーカー・車種残価率中古中央値流通台数
1ダイハツ ムーヴ102.1%143万円8,749
2ホンダ シビック92.6%296万円2,622
3スズキ スペーシア92.6%148万円14,739
4スズキ スイフト92.5%167万円2,918
5ダイハツ タント87.1%139万円16,183
6ダイハツ ミライース86.0%86万円10,080
7スズキ アルト84.6%93万円7,722
8トヨタ ヤリス81.5%155万円2,092
9ホンダ フィット79.5%159万円8,373
10フォルクスワーゲン ゴルフ79.4%278万円940

軽・コンパクト部門ではダイハツ ムーヴが102.1%と意外な大健闘。ムーヴは2024年で生産終了が発表されたため中古相場が上昇傾向で、「生産終了で中古が値上がり」の典型例。スペーシア・タント・ミライース・アルトなど、流通量5,000台以上の大衆軽でも80〜90%台をキープできている点は、「軽自動車全般がリセール強い」と言われる所以です。

5-4. セダン・クーペ部門

順位メーカー・車種残価率中古中央値流通台数
1トヨタ スープラ138.9%764万円313
2マツダ ロードスター90.0%270万円2,516
3ダイハツ コペン89.1%178万円3,409
4スバル BRZ86.0%275万円1,384
5トヨタ カローラ80.2%193万円653
6レクサス IS78.1%406万円1,964
7トヨタ クラウン70.8%340万円3,125

スポーツ・クーペ系ではロードスター・コペン・BRZといった「楽しい2シーター」が90%前後で安定。BMW 3シリーズ(47.4%)、BMW 5シリーズ(30.5%)と比較すると、国産スポーツモデルのリセールは輸入車を大きく上回ります。

6. メーカー別 平均残価率

マスタ登録車種ベースでのメーカー別平均残価率を見ると、想像以上にクリアな序列が見えます。

順位メーカー平均残価率対象車種数
1スズキ94.3%8
2ホンダ88.3%6
3トヨタ85.2%24
4ダイハツ84.2%9
5レクサス77.6%9
6スバル72.5%4
7フォルクスワーゲン71.7%2
8ポルシェ67.2%2
9マツダ64.7%4
10日産61.7%7
11BMW53.0%5

メーカー別ではスズキが94.3%で独走の1位。ジムニー兄弟・ハスラー・スペーシア・アルト・スイフトなど全ラインナップが粒揃いでリセール優秀という異例の構成です。2位ホンダ、3位トヨタとなるのは想像通りですが、一方でBMWは53.0%、日産は61.7%、マツダは64.7%と、輸入車・国産でも一部メーカーはリセールが大きく落ちる傾向があります。

7. 1年前との価格推移 実勢データが教える「買うと危ない車種」

リセールバリューの記事で他サイトが絶対に持てないのが、この「1年前との実勢価格比較」です。61万台データを1年前の62万台データと突き合わせて、実際に市場価格がどう動いたかを検証しました。

7-1. 1年前比で大きく値下がりした車種TOP10(要注意)

順位メーカー・車種1年前中央値現在中央値変化率流通
1ボルボ S90588万円283万円-51.9%44
2三菱 ミニキャブミーブ135万円70万円-48.1%38
3プジョー RCZ149万円80万円-46.3%85
4ボルボ V90522万円282万円-45.9%78
5BMW i3200万円129万円-35.5%52
6BMW M3セダン900万円630万円-30.0%83
7マセラティ レヴァンテ759万円539万円-28.9%171
8三菱 RVR209万円149万円-28.9%51
9スマート フォーツーカブリオ236万円171万円-27.6%44
10レクサス ISコンバーチブル191万円139万円-27.2%51

1年前との比較で最も落ちたのはボルボS90/V90の輸入車高級セダン・ワゴン、そしてBMW i3・三菱ミニキャブミーブといったEV系。これは明確なトレンドです。

  • 輸入車プレミアムセダン/ワゴン全般:国内ではSUV・ミニバン人気に押され需要低下
  • EV初期モデル:バッテリー劣化懸念と充電インフラへの不安から中古での敬遠傾向
  • ハイパフォーマンスクーペ:維持費・燃費への敬遠で徐々に相場下落

「今後5年で売ることを前提に買うなら、これらのカテゴリは慎重に」というのが、実勢データが示している事実です。

8. 経年劣化耐性ランキング — 3年落ちから5年落ちで下がらないTOP10

新車参考価格のマスタに依存しない角度として、「同じ車種の3年落ちと5年落ち中央値の比率」で経年劣化への強さを見ます。100%を超えるのは「5年落ちのほうが3年落ちより高い=極めて異例の価格維持」車種です。

順位メーカー・車種3年落ち中央値5年落ち中央値5/3維持率
1マツダ ボンゴトラック271万円325万円119.6%
2スズキ エスクード230万円269万円117.0%
3スズキ イグニス130万円147万円113.5%
4ホンダ シビックタイプR571万円635万円111.2%
5スバル XV190万円204万円107.2%
6キャデラック エスカレード1,099万円1,158万円105.3%
7ダイハツ アトレー165万円173万円105.0%
8スバル WRX S4376万円389万円103.4%
9ホンダ シビックタイプR 新旧平均571万円635万円111.2%
10メルセデスAMG Gクラス2,348万円2,368万円100.9%

注目すべきはホンダ シビックタイプR(5年落ちのほうが111.2%)AMG Gクラス(100.9%)。これらは希少性・ブランド力ともに高く、「年が経つほど逆に相場が上がる」というクラシック化現象が見られます。日常的な買い物対象ではありませんが、「投資としても成り立つ車」という意味では象徴的な車種です。

9. リセールを左右する3つの本質的要因

61万台データを総合的に見たとき、「リセールが高い車」に共通する要因は明確に3つに分かれます。

要因1:海外輸出需要の強さ

中古車相場を大きく押し上げる最大の要因が海外輸出需要です。ランドクルーザー、ハイエース、ジムニー、アルファード、ヴェルファイアといった「日本車=丈夫」のイメージが強い車種は、中東・東南アジア・アフリカ市場で高値取引されます。国内市場の相場も輸出需要に引きずられ、結果として残価率が高止まりします。

要因2:生産終了/モデル末期の希少化

ダイハツ ムーヴ(2024年生産終了)、トヨタ スープラ(A90型 生産終了の噂)、ポルシェ マカン(電動化移行によるガソリン終了)のように、「もう新車で買えない」状態に近づくと中古相場は上昇します。リセール観点では「買うタイミングが良ければ新車価格で売れる」状況が作れます。

要因3:納期長期化による中古転嫁

アルファード・ハリアー・ランドクルーザー・ジムニーなど、新車納期が1〜2年に及ぶ車種は「待てない人が中古を買う」現象が発生。新車価格を上回ってでも中古で買う需要があるため、残価率が異常値になります。2026年時点でもこの傾向は続いており、特に1年落ち車両の残価率が130%超になる原因です。

10. 購入時の注意点 — 「買うときに高い」と「売るとき高い」の違い

残価率の高い車は一見「損しない良い買い物」に見えますが、「買うときも高い」という裏返しでもあります。例えば3年落ちアルファードの残価率は126.4%ですが、これは新車550万円に対して中古市場が695万円という異常値。「売るときも高いが買うときも高い」ので、総所有コストで見ると必ずしもお得とは限りません。

一方で、3年落ち残価率が90〜100%程度(例:ヤリスクロス、シビック、カローラクロス)の車種は、新車価格とほぼ同等の価格で中古が買え、かつ5年落ちでもそれほど値落ちしないというバランス型。コストパフォーマンスと将来のリセール両方を狙うならこのゾーンが狙い目です。

11. 今回のデータ:TOP30流通車種の品質情報

参考として、流通台数TOP30車種の修復歴率・走行距離中央値を共有します。残価率だけでなく、実際に中古で買うときの「個体の品質」も重要な判断材料です。

車種流通台数修復歴率走行距離中央値
ホンダ N-BOX26,7016.6%3万km
トヨタ プリウス17,1846.4%6万km
ダイハツ タント16,2096.1%4万km
スズキ スペーシア14,7735.0%2万km
トヨタ アクア13,3477.3%6万km
日産 ノート12,9124.3%4万km
ダイハツ ミライース10,0904.3%3万km
スズキ アルトラパン10,00811.5%5万km
日産 セレナ9,7955.2%5万km
スズキ ハスラー9,7656.1%2万km
トヨタ ハリアー5,7911.9%4万km
ホンダ ヴェゼル5,7322.3%3万km
スズキ ジムニー5,1268.4%5万km

注目すべきはハリアー(修復歴率1.9%)、ヴェゼル(2.3%)という低修復歴率。高リセール車は「大切に乗られていて事故車が少ない=品質が高い」という正の循環があり、一方で流通量が多い軽のアルトラパン(11.5%)・ワゴンR(8.8%)・ジムニー(8.4%)は修復歴ありの個体も流通していることが分かります。安値個体を選ぶ場合は、修復歴の確認を必ずしましょう。

12. まとめ — 「本当に値が落ちない」中古車を選ぶために

中古車ファンが保有する61万台の実勢データで検証した結果、2026年春時点で「本当にリセールが高い中古車」の上位は以下の3グループに集約されます。

グループ代表車種特徴
①海外輸出・納期長期化系スープラ、アルファード、ランクル、ハイエースバン残価率130%超もあり得るが購入時も高額。総コストに注意
②軽・コンパクト優等生系ジムニー、ハスラー、スペーシア、タント、スイフト絶対額は小さいが残価率90〜120%。コスパ最強ゾーン
③コンパクトSUV系ヤリスクロス、カローラクロス、ヴェゼル、ライズ新車価格から大きく外れず、3年落ち・5年落ちでも90%台を維持

逆に避けたいのは、輸入車プレミアムセダン・ワゴン(ボルボS90/V90、BMW 3/5シリーズ等)、EV初期モデル(i3、ミニキャブミーブ)、生産終了ではない輸入ハイパワースポーツ車です。1年で-30〜50%の下落が実勢データで確認されています。

中古車を選ぶ際は、「今買える絶対額」と「数年後にいくらで売れそうか」のバランスを取ることが、損しない車選びの本質です。本記事の実勢データをぜひ参考にしてください。毎週更新される最新の中古車相場情報は値崩れ車ランキング値上がりランキングでも随時公開しています。

※ 本記事の残価率は、新車参考価格(中級グレード税込)と、カーセンサー掲載の中古車実勢価格中央値(2026年4月13日時点)を用いて算出したものです。個別車両のグレード・走行距離・修復歴により実勢価格は変動します。買取相場とは異なるため、売却予定価格の保証ではありません。流通20台以上/該当年式5台以上の車種を対象としています。